AI従業員 / コラム

Column

フィットネスジムの体験予約をAIで受ける

2026-10-01 ・ 合同会社9Z 須賀龍平

この記事の要点

フィットネスジムやパーソナルジムの体験予約でAI従業員に任せられるのは、トレーニング内容の提案、料金プランの決定、契約、身体や体調にまつわる相談を人に残したまま、体験・見学・入会の問い合わせの一次受け、希望日時・目的・通える頻度・連絡先の聞き取り、営業時間や場所といった定型の質問への一次案内まで。予約や問い合わせは、トレーナーがセッションに入って電話に出られない時間や、スタッフのいない無人の時間帯に届き、そのまま取りこぼしになりやすい。受付のために人を増やせば人件費が利益を削るため、一次受けと聞き取りを仕組みへ寄せ、人は提案と契約に時間を使う。人を増やして利益がやせた経験から一次対応をAIに預けてきた須賀龍平が、受付に追われるジム経営者向けに解説する。

フィットネスジムの体験予約、AIに任せられるのはどこまでか

任せられるのは、トレーニング内容の提案、料金プランの決定、契約、身体や体調にまつわる相談を人に残したまま、体験・見学・入会の問い合わせの一次受け、希望日時・目的・通える頻度・連絡先の聞き取り、営業時間や場所といった定型の質問への一次案内までです。どのメニューが合うか、いくらのプランにするか、体の状態に関わる話は、人が向き合うべき領域なので、AIはその手前の、予約の受付と情報集めに徹します。

AI従業員とは、いま使っている電話やメール、予約フォーム、SNSのメッセージの裏で、体験や見学の申し込みを受け止め、希望日時と目的を型どおり聞き取り、予約候補まで整えておく仕組みのことです。何を勧めるか、いくらのプランにするか、体の相談にどう答えるかは、これまで通り人が担います。

なぜ体験予約が、取りこぼれてしまうのか

問い合わせが届く時間と、スタッフが電話に出られる時間が、噛み合っていないからです。

ジムの話を聞くと、トレーナーがセッションに入っている間は、目の前の会員から手を離せません。その最中に、体験を考えている人からの電話が鳴る。出られないまま切れた一本は、次のジムのサイトへ流れてしまうこともあります。しかも、体験を申し込みたい人が動くのは、仕事帰りの夜や休日の朝など、スタッフの手が薄い時間帯に偏りがちです。無人の時間帯を作って運営している店なら、その時間の問い合わせはまるごと受け手がいない。設備も枠も空いていたのに、受付にいなかったせいで体験の一件が流れる、という取りこぼしが起きます。営業時間の外に届く相談をどう受けるかは営業時間外の問い合わせをAIで受ける考え方でも扱っています。

「枠が埋まっている」と「受付にいない」は別の詰まり

同じ「予約できなかった」に見えても、ふさがっている場所が違います。

一つは、体験の枠やトレーナーの時間がすでに埋まっている、という能力の限界。もう一つは、枠は空いているのに、受け手が手を離せず申し込みを受けられない、という受付の詰まりです。前者は人を増やすか枠を広げるしかありませんが、後者は受付の持ち方を変えれば軽くできる。設計や相談の場で見える範囲では、詰まっているのは後者のことが少なくありません。空いている枠があるのに、電話に出られなかった、フォームの返信が翌日になった、というだけで機会が流れている。AIに一次受けをさせれば、セッション中でも無人の時間でも、申し込みを受け止めて希望日時と目的を聞き取り、予約候補まで並べておける。人は手が空いたときに、そろった内容を見て枠を確定するだけになります。電話が鳴っても出られない時間そのものの詰まりは電話の取りこぼしをAIで減らす考え方も合わせて読んでください。

AI従業員に任せられる業務の例

契約や提案の手前の、予約を受けて情報をそろえる工程を担う役です。

どのメニューを勧めるか、いくらのプランにするか、体の相談にどう答えるか、契約するかは、必ず人が担います。AIが担うのは予約を受けて内容を整えるところまでで、どう勧めていくらで契約するかは人が受け持ちます。仕組みの全体像はAI従業員のサービス紹介で確認できます。

導入の流れ

まず預けるのは、取りこぼしがいちばん多い一区間です。多くは、体験の申し込みを受けてから、希望日時と目的がそろうまでの一次受けになります。

今ある電話・フォーム・SNSは、そのまま入口として使います。届いた申し込みをAIが受け止め、希望日時・目的・頻度・連絡先の順に聞き取り、予約候補まで整える形から始めます。2〜14日ほど動かすと、どの時間帯に取りこぼしが多いか、どの質問が繰り返し来るかが見えてくるので、そこから聞き取りと案内の型を整えます。狙いは、問い合わせを機械的にさばくことではありません。手が離せない時間の一件を取りこぼさず、人が提案と契約に向き合う時間を増やすことです。

よくある質問

体に不安のある人から相談が来ます。AIが答えてしまいませんか。

答えさせません。体調や持病、体の状態に関わる相談は、人が直接うかがうべき領域です。AIは「その点は、当日にトレーナーが直接おうかがいします」と一次で受け止めて人へつなぎます。効果や結果を約束するような案内もAIにはさせません。予約を受けて要件をそろえるところまでが、AIの役割です。

料金プランや契約まで、AIが進めてしまいますか。

進めません。どのプランが合うかは、目的や通える頻度を見て人が提案すべきことです。AIは希望を聞き取って並べるだけで、いくらのプランにするか、契約するかは、これまで通り人が案内します。

無人の時間帯の問い合わせも拾えますか。

拾えます。AIはスタッフのいない時間でも申し込みを受け止め、希望日時と目的を聞き取って予約候補まで整えておけます。人は営業時間に入ってから、そろった内容を見て枠を確定するだけ。無人の時間に届いた一件を翌日まで放置せずに済みます。

LINEやInstagramのDMからの申し込みも多いです。まとめられますか。

まとめられます。電話・フォーム・SNSと入口が分かれていても、一つの並びにまとめられるので、見るのは一覧一つで済みます。どこから来た申し込みかに関わらず、希望日時・目的・頻度を同じ型でそろえるので、人はまとめて枠を組めます。

一人や少人数で運営しています。効果はありますか。

むしろ小さな店ほど、この詰まりは効いてきます。トレーナーが自分一人なら、セッション中は受付が完全に止まります。一次受けと聞き取りが自動で回っていれば、レッスンを中断せずに済み、終わってからそろった申し込みを見て確定するだけになる。受付のためだけに人を置くと固定費が利益を圧すので、まずは一次対応から仕組みに移すのが堅い進め方です。

まとめ

体験予約が取りこぼれるのは、対応が悪いからではなく、申し込みの届く時間と受付に立てる時間が噛み合わず、枠は空いているのに受け手がいない、という詰まりが起きるからです。そこへ受付役を一人置けば、人件費が利益を食い始めます。だから一次受けと聞き取りをAIに持たせ、提案・料金・契約・体の相談は人に残す。この切り分けなら、問い合わせを減らさずに、人が向き合うべき仕事に時間を回せます。

僕自身、会社をずっと一人で回してきました。以前は、広げるなら業務委託で人手を足すのが早いと思っていた時期があります。けれど頭数が増えるほど、状況をすり合わせる連絡と書類が積み上がり、手元の利益はじわじわやせていきました。いまは外部への委託を一社だけに畳み、手のかからない一次受けはAIに任せて、自分の時間は判断そのものに寄せています。ジムのフロアで会員を指導した経験は僕にはありませんが、相談や設計の場で見えるのは、受付が空いた隙に体験の一件がすり抜ける形が、どの業種でも重なって見えることです。あなたの店では、どの時間帯に一件が漏れているか。15〜30分の無料診断で一緒に見つけにいきましょう。

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須賀龍平(合同会社9Z 代表)
この記事を書いた人 須賀 龍平 — 合同会社9Z 代表

1996年生まれ。一人で会社を経営。業務委託で組織を広げた結果、利益とゆとりを失った経験から、「人がやらなくていい仕事はAIに任せる」やり方に切り替え、自社で実践したうえで「AI従業員」を事業化。在宅ナレーター育成スクールほか複数の事業を一人で運営している。

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